入門、初心者のためのはじめての詰碁 (詰碁で棋力UPシリーズ)

 

Amazonで注文してたのが今日ちょうど届いたので早速全部解いてみた。

 

いや、ちょっと意外でした。問題は簡単ですよ。でも「はじめての~」とつくもんだからあまり期待してなかったんですけど、解説のわかりやすさや知らないことがいくつも散見されたので買ってよかったです。問題の解説は読まないので興味ないのですが、その日本棋院の問題集によくある問題の前の形の解説が非常に丁寧でわかりやすい。コラムはそれぞれ興味深い。

 

全164問 三目形が124題、レベルアップ問題10題、4~6目地20題、コウ10題

はじめにの部で書いてある通り構成は一貫してるように思う。ただレベルアップ問題は三目形のやさしさからすると設題する必要があったのかどうか疑問。とくに104題目だけ何故か手数が多い。

 

この本の構成の面白かったのは向きを変えて同じ問題を出題したところ。左下隅の問題を右上隅に変えている。定石でも同じことが言えるのだけれども視点が少しでも変わると同じ形でもわからなくなるときがある。なので八方すべてに打ってみたりすることもある。この本にはそんな見る角度を変えてより形に馴染ませる工夫が凝らしてある。

  

2013年2月20日 第1刷発行

発行人 山田 至宝

発行所 公益財団法人 日本棋院

印刷・製本 株式会社 平河工業社

構成 伊瀬 英介

装丁 山崎 絵美

本文レイアウ 下田 理加、田中 治彦

基本が身につくやさしい詰碁 (詰碁で棋力UPシリーズ)

 

やさしい詰碁

本当にやさしい。間違いない。解き終わったときの感想としては作りがユニーク!?かなと。欠け目とセキとコウの問題集。まず構成として同形またはほぼ同形の問題20題を生きる問題、殺す問題とそれぞれ設題。これが3部あり120問。少しレベルを上げた問題30題とヨセが10問、最後にコウが20問。

 

碁をやるときは布石からヨセ、詰碁まで、まず自分が打ちたいところより相手が打ちたいところを読むと自然と答えがわかってくる。相手の急所は我が急所。それがわかる問題集。 ヨセやコウの問題は一手その形にするだけの問題。 私はまだセキやコウに弱く、今後より難しい問題にあたる前にどういった形がセキやコウになるのかを記憶するにはちょっとした訓練に良かった。

 

基本的にすべての問題に本の趣旨に外れた問題はなかったように思う。ただ残念に思うのは表紙の見た目の綺麗さに比べて解説がつまらない。碁の問題集は解説なんて手順だけで十分で言葉なんぞ必要ないと思うが、しかし①が急所で③で白死ですって、いやいや手順を言葉に変えただけでしょ。そのかわり各章の初めにヒントがあるのでそれだけで問題集としては十分か。

 

気になるのがコラムだ。これは日本棋院のボヤキか?各コラムにマナーについて触れている。整地の蘭ではPCで強くなったものがいるがPCが計算するため整地の仕方を知らない方が増えたためにその方法を解説している。確かに碁会所に行って学ばなければマナーはわからないし整地も実際に碁盤でやらなければ身につかない。星目の置く順番なんてあるのだから困った困った。私は本で碁を覚えたがやっぱり マナーとか整地等わからないことが多く、それに実際に打ってみたくなった。それで碁会所に行き始めたのだ。この本のコラムはきっと今の若い世代のために書かれたのでしょう。これくらいは知ってよねってね。

 

第1刷発行 2013年3月20日

発行人 山田 至宝

発行所 公益財団法人 日本棋院

印刷製本 株式会社 平河工業社

構成 伊瀬 英介

装丁 山崎 絵美

本文レイアウト 下田 理加、田中 治彦